漢字の刺繍はどんなときに使えるのでしょうか。
あまり小さな子供さんでは、読めなくてかえって混乱を招いてしまいますよね。
今回は、漢字の刺繍を使うべきシーンをご紹介します。
また、漢字によって刺繍のやり方、すなわちステッチを選ぶ必要があるのです。
刺繍したい漢字に合わせたやり方と、きれいな線を出してかっこよく見せるコツもご紹介します。
こんな時に使いたい漢字の刺繍!
「漢字を使った刺繍」という言葉で思い浮かぶのは、子供さんの新入学シーズンに上履き入れやレッスンバックなどの持ち物に刺繍で名前を入れることですね。
学校指定の持ち物でみんな同じアイテムを持つ場合、どうしても他の子供さんの物と間違えてしまうこともとあるでしょう。
そんな時、名前を刺繍したオリジナルなアイテムがあれば間違えることなく、安心して学校生活を送ることが出来るはずです。
また、小学校低学年の子供さんの持ち物に漢字で刺繍しても本人が読めずに苦労してしまいます。
そのため、ある程度漢字が読めるまで成長してからにした方が無難です。
ようやく漢字が読めるようになった頃、漢字で刺繍してもらったシューズバッグがすごく嬉しくて、大人の仲間入りをした気分でした♪
さらに、お祝い事や誰かに感謝を伝えたいときに、ハンカチや手ぬぐいなどに「感謝」「御祝」などと刺繍してプレゼントしても素敵です。
漢字を刺繍する方法としては、ミシンを使って行う方法と、色々なステッチを使って手縫いを行う方法がありますが、今回は手軽に取り組める手縫いの文字刺繍について話をしたいと思います。
手縫いの文字刺繍であれば、コストも気にせずに、空いた時間に好きな場所で作業できるのも魅力です。
市販品に後から手を加えることも容易に出来るので、お気に入りのアイテムに自分だけのワンポイントを付けて、オリジナリティを出すことも可能です。
そして何よりも温かみのあるステッチを施すことでお母さまの愛情を表現することが出来ます。
まずは手始めに、手縫いで子供さんの漢字の名前を刺繍に挑戦してみてはいかかでしょうか。
漢字刺繍の準備!
漢字の刺繍をするためにまずは道具の準備が必要です。
上記記事では初心者のあなた向けに最低限そろえておくと便利な刺繍の道具について解説していますので参考にしてみてくださいね。
漢字の文字を刺繍するのにおすすめのステッチ3つ!
漢字の文字を刺繍するのに用いる便利なステッチといえば
- アウトラインステッチ
- バックステッチ
- サテンステッチ
があります。
それぞれの特徴についてご紹介します。
アウトラインステッチ
まずアウトラインステッチのステッチの特徴をみてみましょう。
名前の通り輪郭を描くのによく用いられ、前の目の中ほどから次の目を出すもので、針目の大きさで直線的な漢字文字を刺したり、曲線的な漢字文字を刺せる便利なステッチです。
kumagoro的には、漢字にとどまらずですが、直線も曲線も美しく表現することのできる万能なステッチではないかと思っています。
バックステッチ
バックステッチは輪郭線の刺繍に多く用いられ、同一間隔に一度針を後ろに戻してから前に針をしていくステッチで、直線的な漢字文字を刺繍するのに適したステッチです。
バックステッチとアウトラインステッチは似ていますが、好みが分かれるでしょう。
あなたの好きなステッチを使ってくださいね。
さて、アウトラインステッチやバックステッチについて詳しく説明してる記事はこちらからも読むことができます。
サテンステッチ
サテンステッチは面を埋めていくのに良く用いられるステッチです。
塗り絵のように隙間なく針を刺すことで、刺繍に立体感が出ます。
初心者のあなたは、アウトラインステッチやバックステッチよりも難しいと感じるかもしれません。
しかし、サテンステッチは練習すれば必ず上達します。
そして、本格的に見えるのでぜひ挑戦していただきたいですね。
文字の刺繍!直線の多い漢字を刺繍するやり方とコツ!
漢字は直線を多く含んでいるものと、曲線から成り立つものがあります。
それぞれの漢字は刺繍のやり方や使うべきステッチ、コツなども様々です。
ここでは直線の多い漢字の刺繍のやり方やコツを紹介します。
画数が少ない直線の漢字の刺繍のやり方・コツ
画数が少ない漢数字「一・三・五・十」などは、刺繍するフォントが小さく文字を線として刺す場合は先ほど説明したアウトラインステッチやバックステッチを用いることをおすすめします。
しかし現代の子供さんで漢数字の五が名前に入っている方って少ないでしょうか。
他には「斗」なども人気ですね。
文字を布に写す方法は下記記事から読むことができるので、こちらも参考にしてみてください。
刺繍のやり方としては、普段の書き順通りに針を刺す必要はなく、あなたのやりやすい順序で問題ありません。
下書きした文字に沿って刺繍糸2本取りで刺していきます。
アウトラインステッチは多少前の目と次の目が重なることから、バックステッチに比べ立体的な仕上がりになりますので、どちらかと言えば画数の少ない漢字に適してます。
しかし、直線的な漢字であればバックステッチでもラフな仕上がりになり、かわいいです。
文字のフォントが大きくなるにつれ、刺繍糸の本数を増やすことで同様に仕上げることが出来ます。
こちらの動画では、実際にバックステッチとアウトラインステッチで刺繍してみました。
ぜひ違いを見比べてみてください。
直線で画数の多い漢字を刺繍するやり方・コツ
次に、画数が多くなる漢字「菜」や「樹」などは、バックステッチを用いることをおすすめします。
アウトライステッチでは文字の隙間がとりにくくなりフォントの小さい文字ほど団子状になってしまいます。
基本線はバックステッチを用い「とめ・はね」の部分を強調する場合は、サテンステッチのように面を埋めるような気持ちで隣り合った糸と重ねて刺すとカッコいい仕上がりになります。
実際に「樹」の文字を刺繍してみました。
直線が多く太字の漢字を刺繍するやり方・コツ
また、文字のフォントや大きさによっては、刺繍する漢字が幅の広い場合があるでしょう。
この場合はサテンステッチで刺繍図案の中を埋めていくようにするのがよいでしょう。
そうすればより一層立体的な仕上がりの刺繍になります。
その際注意することは、刺繍糸がヨレないように、そして隙間が出来ないようにきっちりと針を刺していくことです。
よかったらこちらの動画もご覧ください。
文字の刺繍!曲線を含む漢字を刺繍するやり方とコツ!
ここからは、曲線を含む漢字を刺繍する場合のやり方と、そのコツについてご説明します。
曲線を多く含み画数の少ない漢字を刺繍するやり方・コツ
画数の少ない漢字「七・乙・刀・也」などを刺繍する場合、直線の多い漢字と同様に下書きした文字に沿って刺繍糸2本取りでアウトラインステッチやバックステッチを用います。
ただしアウトラインステッチの場合は、丸みを帯びた曲線部分は針と針の間隔を狭めて徐々に線に丸みを持たせることが可能ですが、バックステッチは原則、ステッチの間隔を狭めることはできません。
おすすめはアウトラインステッチですが、あまり曲線部分で針が停滞するとその部分だけが強調され団子状になってしまうので注意が必要です。
「阝」など連続した曲線を含む漢字の場合は、直線部分と曲線部分の境がはっきりするように1針を裏に落として再度縫い始めれば、メリハリのついた文字になります。
こちらも動画にしてみました。
ステッチの種類だけでなく、刺繍糸の濃淡でも仕上がりが変わるということにとても驚きました。
曲線的で太字の漢字を刺繍するやり方・コツ
幅の広い面を埋める時は、直線の多い漢字と同様に最初にサテンステッチで埋めていきます。
その際カーブに掛かる部分はステッチの長さを変えて丸みを帯びた仕上がりになるように注意をしてください。
いずれの場合も、小さいフォントで画数の多い漢字を刺繍することはかなりのテクニックが必要となりますので、まずはレッスンバック用にフェルトに1文字2㎝角程度の刺繍して、それを貼り付ける方法をおすすめします。
まとめ
漢字の刺繍は、子供さんがある程度自分の名前の漢字を理解できるようになってから役に立ちます。
自分の持ち物に覚えたての漢字を刺繍してあげれば、大人になったような気分を味わえてさらなる成長につながるでしょう。
また、お祝い事などの時にワンポイントで刺繍してみるのもオリジナリティがあって、相手の方に喜んでいただけることでしょう。
今回ご紹介した刺繍のやり方について最後にまとめておきたいと思います。
- アウトラインステッチ
画数が少ない漢字を刺繍する
- バックステッチ
画数の多い漢字に向いている
- サテンステッチ
幅が広い、太字にしたい漢字を刺繍する
そのほかに、線がきれいに見えるよう、「とめ」「はね」などを忠実に再現していくことが大切です。
これらを踏まえて、素敵な漢字の刺繍をしてみましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回、記事中でご紹介した漢字の刺繍に役立つトピックスです。